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2026.02.03
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コラム

電着塗装の厚みはどのくらい?塗膜厚と防錆性能の関係

1章:電着塗装の標準的な膜厚と決まり方を理解する

● 一般的な膜厚の目安(カチオン/アニオンの違い)

電着塗装は「均一な膜厚が得られる」ことが最大の特徴のひとつです。特に自動車部品や金属製品では、安定した防錆性が求められるため、膜厚が評価の基準として非常に重要になります。一般的にカチオン電着塗装では 10〜30µ前後 が標準膜厚としてよく採用されており、自動車業界や工業部品でもこの範囲が主流です。

 

もちろん、用途や仕様、求められる耐久性によって適正膜厚は変化します。屋外環境での防錆性能が重視される場合は厚め、寸法精度やクリアランスが重要な部品では薄めに設定されるなど、適正値は製品ごとの条件によって左右されます。

 

 

● 膜厚が決まる仕組み(電圧・時間・塗装条件の影響)

電着塗装では、膜厚は「電気の力」で形成されます。そのため、膜厚を左右する代表的な要素は次の3つです。

 

1.電圧(電位差)
電圧が高いほど塗料が金属表面に引き寄せられ、膜厚が増加します。ただし電圧を上げ過ぎると粗い塗膜になったり、ピンホールの発生など品質劣化につながるため、適切な範囲内で管理が必要です。

 

2.塗装時間
浸漬時間が長くなるほど塗膜は厚くなりますが、一定以上の厚みになると塗膜が絶縁化し、電流が流れにくくなるため、自動的に膜厚が頭打ちになります。この特性が電着塗装の“厚塗りしすぎない”安定した特長を生み出しています。

 

3.塗料濃度・温度・pH
塗料の固形分や槽の管理状態も膜厚に影響します。濃度が高いほど厚く、低いほど薄く仕上がる傾向があります。

 

このように、膜厚は複数の要素のバランスによって決まるため、塗装会社は日々細かい条件管理を行い、製品仕様に応じた適正厚を出せるよう調整しています。

 

 

● 部品形状による膜厚の差(凹部・エッジ部の特徴)

電着塗装は浸漬型のため、一般的な吹付塗装よりも形状による膜厚差は少ないといわれています。しかし、それでも部品形状によって多少の差が出ます。

 

・凹部・内部空間
電流が届きにくいため、平面部よりやや薄くなりがちです。ただし、カチオン電着は入り込み性が高く、凹部にも比較的均一に膜厚が付くという利点があります。

 

・エッジ部(角部)
電流が集中しやすく、厚くなりやすい傾向があります。
ただし塗膜が厚くなることで脆くなる場合もあるため、過剰厚には注意が必要です。

 

・大きな開口部や通気性の良い形状
電流が流れやすく、ムラが出にくい。

 

このように、形状によって膜厚に特徴が出ることを理解しておくと、見積もりや工程相談の際によりスムーズに話を進めることができます。

 

 

● 膜厚測定の方法と許容範囲の考え方

電着塗装の膜厚は、磁気式膜厚計や電磁式膜厚計を用いて測定するのが一般的です。製品表面の複数箇所、特に凹凸がある場所・重要寸法部などで測定し、平均値を求めることで品質を評価します。

 

許容範囲の考え方としては、多くの場合 ±3〜5µm程度 を基準とすることが多いですが、
・寸法精度が重要か
・外観の均一性が求められるか
・防錆性をどこまで重視するか
といった条件により変動します。

 

もし「この寸法は膜厚による変化を避けたい」「この面だけ膜厚を厚めに確保したい」などの希望がある場合、見積もり段階で伝えることで適切な条件設定や治具配置の検討が可能になります。

 

 

 

2章:膜厚と防錆性能の関係を正しく理解する

● 厚みが増すほど防錆性能は上がるのか?

電着塗装において膜厚と防錆性能は密接に関係しており、「厚みがあるほど防錆性能は高くなる」という考え方は一般的に正しい方向性といえます。電着塗膜は、金属表面を均一な樹脂で包み込み、酸素や水分の侵入を防ぐことで錆の発生を抑制します。そのため膜厚が薄いと、外部からの腐食要因を完全に遮断できず、赤錆の発生速度が早まる傾向があります。

 

しかし、単純に膜厚を増やせば良いわけではなく、電着塗装では一定の範囲内で性能が最適化されるように設計されています。例えば、カチオン電着塗装では 10〜30µ 程度が一般的な基準であり、この範囲であれば優れた防錆性能が得られます。一方で、過剰に膜厚を増やしすぎると、別の問題が発生する可能性があります。

 

 

● 膜厚不足で起こりやすいトラブル例

膜厚が薄すぎる場合は、外観や機能だけでなく、製品寿命にも影響する以下のようなトラブルにつながることがあります。

 

・赤錆・白錆の発生が早まる
塗膜が十分なバリア機能を果たせず、外部環境の影響を受けやすくなります。

 

・耐チッピング性の低下
車載部品などは飛び石や衝撃が加わりやすく、膜厚不足だと傷がつきやすい傾向があります。

 

・下処理の影響が出やすい
電着塗装は下処理(リン酸亜鉛処理など)の品質が重要ですが、膜厚が薄すぎると下処理面が露出しやすく、局部腐食の原因になります。

 

こうした問題を避けるため、必要最低限の膜厚を確保できるよう、製品の用途に応じて適切な値を設定することが重要です。

 

● 過剰な膜厚が招く問題(寸法変化・エッジ溜まり)

膜厚不足が問題となる一方で、過剰な膜厚にもデメリットがあります。特に以下のポイントは見落とされがちです。

 

・寸法変化の発生
厚みが増えすぎると、クリアランスがシビアな部品での組み付け不良につながる可能性があります。

 

・エッジ溜まり(角部に厚膜がつきすぎる現象)
電着塗装ではエッジ部に電流が集中しやすいため、過剰厚設定にすると角部が脆くなる、割れやすいといった問題が生じます。

 

・塗膜の乾燥不良・溶剤残りの原因
厚すぎる塗膜は乾燥工程で熱が均一に伝わらず、密着不良や外観不良の原因になる場合があります。

 

そのため、膜厚は「多すぎず少なすぎず」、製品仕様に応じた最適値を選ぶことが重要です。

 

 

● 用途別の適切な膜厚の考え方(自動車部品・家電・金属部品など)

製品の用途や使用環境によって、必要となる膜厚は異なります。代表的な用途別に見てみましょう。

 

・自動車部品(車体、シャーシ、足回り)
高い防錆性能が求められるため、 20〜30µ前後 が多く採用されます。特に塩害地域や過酷な環境では厚めが望まれます。

 

・家電・OA機器などの室内使用部品
それほど強い防錆性能を求めない場合は 10〜20µ 程度で十分な性能が発揮されます。

 

・工業用金属部品(治具、機構部品)
精度が重要な部品は厚みの付けすぎが問題になるため、 15µ前後 の薄め仕上げが選ばれることもあります。

 

・屋外設備部品
雨や紫外線に晒されるため、膜厚だけでなく下塗り仕様や上塗りとの組み合わせが重要になります。
電着 + 粉体塗装など多層構造が採用されるケースも一般的です。

 

用途ごとに適正膜厚が異なるため、「どの環境で使うか」「何年の耐久性を求めるか」を見積もり時に共有しておくことが、理想的な塗装性能を得るポイントになります。

 

 

● 最適膜厚の理解が品質向上とコスト削減につながる

膜厚が適切であるほど、防錆性能や耐久性が安定します。
また、過剰な膜厚は材料費や乾燥エネルギーの増加につながるため、適正化することでコスト削減にも直結します。

 

さらに、適切な膜厚で仕上げることで、製品の寿命が延び、使用中の錆トラブルも減少し、結果的にアフターコストの削減にもつながります。

 

最適な膜厚は製品の用途や形状によって変わるため、塗装会社との早い段階での情報共有が重要です。
膜厚の理解は、防錆性能の確保だけでなく、コストや品質管理の面でも大きなメリットを生み出します。

 

 

 

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