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2025.12.17
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コラム

カチオン電着塗装と静電塗装の仕上がり・コスト比較

第1章:仕上がりと性能で比較!カチオン電着塗装と静電塗装の違い

1. 2つの塗装方式の基本原理

カチオン電着塗装と静電塗装は、どちらも金属製品の防錆や外観向上を目的とした塗装方法ですが、仕組みは大きく異なります。
カチオン電着塗装は、製品を水性塗料の槽に沈め、電気の力で塗料を金属表面に引き寄せて付着させる方法です。プラスに帯電した塗料粒子が、マイナス極の製品に均一に吸着するため、複雑な形状の部品でも隅々まで塗装が可能です。

 

一方、静電塗装は、スプレーガンで霧状にした塗料を帯電させ、製品に吹き付けて塗布します。塗料が電気的に引き寄せられるため、飛散を抑えつつ塗り効率を高められます。主に家電や装飾部品など、見た目の美しさが求められる製品で多く採用されています。

 

 

2. 塗膜の特徴と仕上がりの違い

カチオン電着塗装の最大の特長は、塗膜の均一性と高い防錆性にあります。
浸漬方式で全体に電流を流すため、複雑な内部構造や溶接部、裏面にも均一な膜厚で塗料が付着します。塗膜自体は薄くても緻密で、金属表面と化学的に結合するため密着性が非常に高く、長期耐久性を求める製品に最適です。

 

対して静電塗装は、外観の美しさに優れています。スプレーガンで塗料を細かく霧化できるため、表面の平滑性や光沢、色の再現性が高く、艶やかな仕上がりが得られます。
ただし、入り組んだ形状や奥まった箇所は塗料が届きにくく、膜厚が不均一になりやすい点には注意が必要です。外観重視の部品に向いている一方で、防錆性を最優先する構造部材などでは、カチオン電着塗装が選ばれます。

 

 

3. 膜厚・防錆性能・耐久性の比較

カチオン電着塗装の塗膜はおおよそ15〜25マイクロメートルで、均一で緻密な構造をしています。
塗膜が薄くても防錆力が高く、特に下地との密着が強固なため、塗膜の下から錆が進行しにくいのが特長です。自動車のボディ内部やシャーシ、農機具、建機部品など、過酷な環境で使用される部品で多く採用されています。

 

一方、静電塗装の膜厚は30〜60マイクロメートルほどで、より厚く滑らかな塗膜を形成します。
そのため外観性や耐候性には優れますが、金属表面との化学結合がないため、密着力や耐食性ではカチオン電着塗装に及ばない場合があります。
塗装後の見た目を重視する家電、照明器具、産業機械の外装などには静電塗装が適しています。

 

 

4. それぞれの得意分野と使い分けの考え方

両者には明確な使い分けの方向性があります。
カチオン電着塗装は、防錆性や耐久性を重視する「機能部品・構造部品」に向いており、大量生産や複雑形状の製品でも品質が安定します。
対して静電塗装は、外観品質や質感を重視する「外装部品・意匠部品」に最適です。小ロットや多品種の製品にも柔軟に対応でき、色やツヤの表現も自由度が高いため、デザイン性が求められる製品で重宝されています。

 

また、両者を組み合わせるケースも多くあります。
自動車業界では、防錆のためにカチオン電着で下塗りを行い、その上に静電塗装で上塗りする“二層構造塗装”が一般的です。
こうすることで、内部は錆びにくく、外側は見た目が美しいという理想的な仕上がりを実現しています。

 

 

カチオン電着塗装は「防錆・均一・耐久性」に優れ、静電塗装は「美観・多彩な色表現・小ロット対応」に強みがあります。
見た目を重視するのか、長期使用環境での信頼性を重視するのかによって、最適な選択は異なります。

 

次章では、設備投資・塗料コスト・量産性などの“運用・コスト面”から両者を比較し、製品や事業の目的に合わせた最適な塗装方法を解説します。

 

 

 

第2章:コストと運用面から見る最適な選択肢

1. 設備コストと導入ハードルの違い

カチオン電着塗装と静電塗装を比較するうえで、最初に注目すべきは設備投資の規模です。
カチオン電着塗装は、製品を丸ごと塗料槽に浸けて電気反応を起こすため、大きな電着槽・電源設備・乾燥炉・排水処理装置などが必要になります。
一度に大量の製品を処理できる反面、初期導入費用は高く、専用ラインの設計も不可欠です。

 

一方、静電塗装は比較的シンプルな設備構成で導入できます。
ガン本体、塗料供給装置、塗装ブース、乾燥炉が基本で、装置のレイアウト変更もしやすく、中小規模の工場でも立ち上げやすいのが特長です。
特にカラーチェンジや製品サイズの変更に柔軟に対応できるため、多品種少量生産に向いています。

 

つまり、初期コストの面では静電塗装が有利で、大量生産で長期的にコスト回収を狙う場合はカチオン電着が有効といえます。

 

 

2. ランニングコストと塗料効率の比較

カチオン電着塗装は、塗料を水で薄めて使うため、塗料のロスが少なく塗着効率が非常に高い(90%以上)という利点があります。
塗料が付着しなかった部分も槽内に戻るため、材料ムダがほとんどありません。
また、膜厚が均一なため、再塗装や補修の頻度も少なく、長期的なランニングコストは低く抑えられます

 

一方、静電塗装はスプレー方式である以上、塗料の飛散やロスが発生します。
塗着効率は30〜50%程度が一般的で、特に形状の複雑な製品では付着率が下がります。
ただし、設備がシンプルで保守コストが低く、塗料切り替えの柔軟性もあるため、少量・多品種の運用では総合コストを抑えやすいのがメリットです。

 

 

3. 生産性・安定性・品質管理の観点

カチオン電着塗装は、浸漬して電流を流すだけで全体が均一に塗れるため、作業者の技術差が仕上がりに影響しにくいという強みがあります。
さらに、自動搬送ラインと組み合わせることで連続処理が可能なため、量産に非常に適したプロセスです。
その一方で、ライン停止時のメンテナンスや槽の管理(水質・pH・電圧など)には専門的なノウハウが必要で、運用難易度はやや高めです。

 

静電塗装は作業者の熟練度が品質に影響するものの、個別処理ができるため段取り替えが早く、柔軟な生産に対応できます。
また、カラーバリエーションが豊富で、製品ごとに異なる仕様を短時間で切り替えられる点も強みです。
一方で、塗布ムラや厚み不均一が発生する場合もあり、外観重視の製品では熟練技術が求められます。

 

 

4. 環境対応・メンテナンス性の違い

環境面でも両者には特徴があります。
カチオン電着塗装は水系塗料を使用しており、VOC(揮発性有機化合物)排出量が少ない環境対応型プロセスです。
ただし、電着槽や前処理で発生する排水処理が必要なため、管理コストや環境規制対応の負担があります。

 

静電塗装では溶剤型塗料を使うケースも多く、VOC排出対策が課題になることがあります。
近年では粉体塗装などの無溶剤タイプも増え、より環境負荷を抑える方向に進化しています。
また、設備メンテナンスが容易で、塗料の入れ替えや清掃が短時間で済むのも現場にとっては大きな利点です。

 

 

5. どちらを選ぶべきか?判断のポイント

 

総合的に見ると、

 

  • カチオン電着塗装は、防錆性と量産効率を重視する製品(自動車部品、建機部品、シャーシ、産業機械など)に最適。
  • 静電塗装は、外観仕上がり・多色展開・少量対応を重視する製品(家電、照明、装飾部品など)に適しています。

コストだけでなく、「求める品質と生産体制」に応じて選ぶことが重要です。
たとえば、長期的に大量生産を前提とするならカチオン電着、
短納期・小ロット・多品種対応を優先するなら静電塗装が現実的な選択といえるでしょう。

 

カチオン電着塗装は設備投資が大きいものの、量産時の塗料効率と品質安定性で優れたコストパフォーマンスを発揮します。
静電塗装は初期費用が抑えやすく、小ロットやカラーバリエーションに柔軟に対応できる点が強みです。

 

どちらが優れているかではなく、製品の目的・数量・耐久性・見た目という軸で最適解を選ぶことが大切です。
もし迷う場合は、両方の特性を理解した塗装業者に相談し、サンプル塗装を行って比較検証するのが最も確実な方法です。

 

 

 

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カチオン電着塗装は、防錆性・耐久性に優れた塗装方法です。当社では最先端の設備を導入し、複雑な形状の製品にも均一な塗膜を形成。耐候性・密着性の高い仕上がりを実現します。

 

豊富な表面処理技術
カチオン電着塗装だけでなく、静電吹付塗装、ニッケルクロムメッキ、各種皮膜処理など、多様な表面処理に対応可能です。お客様の製品に最適な処理方法を提案し、高い品質基準で加工を行います。

 

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幸南工業のカチオン電着塗装について、

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